調査時期 | 令和2年4月 | ||||
調査場所 | 津市一志町田尻 一志総合支所敷地 | ||||
対象樹木 | 旧庁舎玄関前ロータリーのスギ、ケヤキとイヌマキ | ||||
依頼内容 | 庁舎敷地の2本のイヌマキとスギ、ケヤキについて、現状の生育状況の確認と今後の管理指導を受けたい。 | ||||
調査・診断内容結果 | 旧一志町役場の玄関前ロータリーに「第31回全国植樹祭記念植樹」という看板のそばにスギ、ケヤキが植栽されている。スギは既に枯死している。ケヤキは乱暴な強剪定が繰り返されて本来の樹形をしていないが、樹勢はよい。これらは昭和天皇、皇后が播種された神宮スギとケヤキで、昭和57年頃植栽されたと思われる。イヌマキは平成26年の庁舎新築時に、縁石に囲まれた駐車場隅に移植された。うち1本は3年前には既に枯れていたようである。もう1本は樹幹上部の3,4本の枝が枯れており、上部の葉は緑が薄く衰退気味である。 | ||||
担当樹木医 | 奥田、中村 |
調査時期 | 令和2年4月 | ||||
調査場所 | 津市美杉町上多気 名勝北畠氏館跡庭園 | ||||
対象樹木 | イロハモミジ、クヌギ | ||||
依頼内容 | 近年樹勢が弱って枝先に新芽がつかないカエデと、徒長した枯枝が落下して危険なクヌギについて診断を得たい。 | ||||
調査・診断内容結果 |
庭園の池近くに生育する樹高6m、根元回り1mのイロハモミジは、5年ほど前から枝枯れ症状が見られ、新芽が出ていない枝は既に枯死していた。枯死枝には小さな穴が空いており、断面には穿孔性害虫による食痕が確認された。幹にもカミキリムシと思われる脱出痕が確認された。 |
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担当樹木医 | 中村、奥田 |
調査時期 | 令和2年5月 | ||||
調査場所 | 南伊勢町伊勢路 | ||||
対象樹木 | 南伊勢町のオハツキイチョウ | ||||
依頼内容 | 町天然記念物として登録されており、今後も保持したいため樹木医の診断を受けたい。 | ||||
診断結果 | 調査対象は旧穂原小学校の校庭にあり、南伊勢町出身の植物学者広出泰助氏によりオハツキイチョウと発表されました。現在樹高は約23m、胸高直径4.3m、根元直径5.0m。過去に主幹が何らかの理由で折損した様子で一般的なイチョウの樹形とは異なり上層部に広がるような樹形になっています。見上げた時に上部ほど葉量が少なくなっており、また地際部でひこばえが多いことから衰弱傾向であると考えられた。 | ||||
担当樹木医 | 大石、浅野、他5人 |
調査時期 | 令和2年5月 | ||||
調査場所 | 松阪市笹川町 九蓮寺 | ||||
対象樹木 | 九蓮寺のアスナロ | ||||
依頼内容 | 九蓮寺境内のアスナロ老齢木(250〜300年生)の健康診断と今後の管理方法や対処につい |
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診断結果 | 調査の結果、アスナロではなくヒノキであることが判明した。現時点での樹勢や外観上の問題は見られなかった。また強度な剪定を受けた経緯があり、樹高や幹の太さの割に枝張りが少ない樹形であった。また地際部を舗装されてしまい、往来するヒトによって根が傷ついていたが、現時点ではさほど問題にならない範囲であった。 | ||||
担当樹木医 | 奥田、石黒、他2名 |
調査時期 | 令和2年6月 | ||||
調査場所 | 志摩市磯部町山原 共同墓地内 | ||||
対象樹木 | 山原の長寿桜(シダレザクラ) | ||||
依頼内容 | 幹に白いカビのようなものが付着しており、樹木への影響がないか調査してほしい。 | ||||
調診断結果 | エドヒガン系のシダレザクラで樹高7.0m、胸高幹周1.4m、根元幹周1.6m。葉は小さく葉量も少ない。また新芽への虫害痕も多少見受けられる。幹への損傷等の異常はないが、全体的に地衣類のウメノキゴケに覆われていることから樹勢が衰弱し新陳代謝が衰えていることがうかがえる。根元周辺の土壌は表面10cmほど砂利混じりの土から下が固い土壌で太根が表土に露出していることもあり、樹勢は衰退傾向にある。 | ||||
担当樹木医 | 浦口、浅野、他2名 |
調査時期 | 令和2年6月 | ||||
調査場所 | 鈴鹿市神戸2丁目 | ||||
対象樹木 | 神戸宗社の御神木のムクノキ | ||||
依頼内容 | 御神木のムクノキ2本の点検調査依頼 | ||||
診断結果 |
御神木のムクノキ(2本)は境内の広場に生えており、樹高はそれぞれ27m、28.4m。 |
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担当樹木医 | 石黒、柳田、浅野 |
調査時期 | 令和2年7月 | ||||
調査場所 | 菰野町潤田 | ||||
対象樹木 | 聞称寺のイチョウ | ||||
依頼内容 | 以前の樹幹切断や大枝の除去による影響の診断 | ||||
診断結果 |
過去の樹幹の切断や今年2月の大枝の剪定により本来の自然樹形と |
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担当樹木医 | 早野、大石、他4名 |
調査時期 | 令和2年8月 | ||||
調査場所 | 津市南中央 古道公園テニスコート | ||||
対象樹木 | カイズカイブキ | ||||
依頼内容 | すべて落葉した状態のカイズカイブキの枯損状態の調査 | ||||
診断結果 | オリンピック東京大会を記念して、1967年3月に設置された古道公園テニスコート南側の幅1mの植栽帯に13本のカイズカイブキが植栽されている。50年余が経過して、大きく茂りすぎたため、近年、5mの高さでの一斉断幹と高さ3mまで枝払いが一気に実施された。胸高部の幹周囲は80cm内外に達している。 |
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担当樹木医 | 奥田、大石 |
調査時期 | 令和2年9月 | ||||
調査場所 | 津市芸濃町椋本 | ||||
対象樹木 | 椋本の大ムク(国指定天然記念物) | ||||
依頼内容 | 大ムクの現在の調査 | ||||
調診断結果 | この大ムクは平成29年にも調査が行われているが樹勢や大きな変化は無い。しかし、昨年、一昨年の台風により、木材の支柱(2か所)が損傷しており、支柱に役目を果たして居なかった。この支柱に支えられている枝には、亀裂が入っており、至急に修復する必要性があると判断した。 | ||||
担当樹木医 | 石黒、浅野、大石 |
調査時期 | 令和2年10月 | ||||
調査場所 | 津市大門ほか フェニックス道路 | ||||
対象樹木 | フェニックス道路のフェニックス(カナリ−ヤシ) | ||||
依頼内容 | 植栽後50年以上経過し、フェニックス道路と称される所以となっている樹木の健康状態を把握したい。 | ||||
診断結果 | 三重会館前交差点から近鉄道路までの94本を調べた。樹高は6〜8mに生育しており、病虫害の発生も見られず、特に異常はなかった。しかし、根元付近にくびれたような傷が散見され、植栽時にベルト等で吊された傷跡、植栽後に設置された支柱結束の痕跡と推察された。単子葉植物であるフェニックスは、針葉樹や広葉樹のように肥大生長はせず、幹に一度傷がつくと修復されることはない。樹皮が剥がれてしまうと内部損傷が進みやすい。それよりも草刈り機での根の切断が著しく、樹勢衰退を進める原因となっている。 | ||||
担当樹木医 | 石黒、奥田、他4名 |
調査時期 | 令和2年10月 | ||||
調査場所 | 鈴鹿市伊奈冨神社 | ||||
対象樹木 | クスノキ | ||||
依頼内容 | 境内のクスノキが大量に落葉している原因と対処法の診断 | ||||
診断結果 | 診断対象のクスノキは6本あり、特に参道近辺にある樹は、8月 下旬に大量に葉を落としている。枝葉を採取したところ、葉に黒く 吸汁されたような跡が多数見られ、2015年に国内で確認された
外来のカメムシであるクスベニヒラタカスミカメの幼虫と成虫が見つかりました。従って異常落葉の原因はこのカメムシの大量発生したことが原因と確認されました。他の5本のクスノキの枝葉も採取したところ、全てのクスノキで同様にクスベニヒラタカスミカメの幼虫と成虫が確認されました。 |
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担当樹木医 | 中村、大石 |
調査時期 | 令和2年12月 | ||||
調査場所 | 津市丸之内 津城祉 | ||||
対象樹木 | お城公園内の樹木全般 | ||||
依頼内容 | 公園内の樹木が密集し、枝葉が重なり合っている箇所があり、樹木の樹形が保たれていない。また、暗い所などで枯れてきている樹木がある。文化財担当者や市民から石垣上に生育するクロマツ、エノキなどの幹、根が肥大化し、石垣を崩しかねないと指摘されている。これらをどのようにすればよいか。 |
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診断結果 | 公園内の28本の樹木に対して具体的な対策方法を示した。例えば石垣上に生育した樹木の根は、石垣を押していてこのまま放置すれば石垣を破壊しかねない。また太枝が垂れ下がり、石垣の縁を支柱変わりにしてる樹木もあった。これらは石垣を破壊するだけでなく、自重で折損し、道路上に落下する恐れがある。また樹木が大きく成長し、園内を暗くしていた。被圧を受けた下層の植物は日照不足となり、このままでは衰退すると思われる。 | ||||
担当樹木医 | 奥田、石黒、広瀬 |
調査時期 | 令和2年12月 | ||||
調査場所 | 津市広明町 偕楽公園 | ||||
対象樹木 | 偕楽公園の樹木全般 | ||||
依頼内容 | 園公園内の樹木が密集し、枝葉が重なり合っている箇所があり、樹木の樹形が 保たれていない。また、じめじめした場所や暗い所などで枯れてきている樹木がある。これらの対処について助言を頂きたい。 | ||||
診断結果 | 園内を一回り歩き、危険木や支障木を選別した。またマツ材線虫病で枯死したと思われるマツがそのままの状態で放置されており、これらは次の被害発生源になる。そして樹木の植栽密度が高く、鬱蒼としてるなどの問題を解決するためには、公園の維持管理基本計画を見直すことが必要である。 | ||||
担当樹木医 | 奥田、石黒、広瀬 |
調査時期 | 令和2年12月 | ||||
調査場所 | 津市末広町 海浜公園 | ||||
対象樹木 | 津市海浜公園の樹木 | ||||
依頼内容 | 園内の樹木公園外周部の樹木が密集し、枝葉が重なり合っている箇所があり、樹木の樹形が保たれていない。どうすればよいか。 | ||||
診断結果 | 園内にはすでに枯死した樹木や周辺道路まで枝を伸ばし過ぎた樹木が多数みられた。これらの樹木は伐採または強剪定を必要であり、また植栽密度の高すぎる場所や外周道路沿いの樹木は伐採をして間引くことをが必要であると思われる。 | ||||
担当樹木医 | 奥田、石黒、広瀬 |
調査時期 | 令和3年1月 | ||||
調査場所 | 三重県度会郡大紀町大内山地内 | ||||
対象樹木 | 大内山の一里塚 ・クロマツ | ||||
依頼内容 | 県指定文化財のマツの葉が変色し枯れているように見えるので診断してほしい。 | ||||
診断結果 | 当該クロマツは樹高約20m、幹周囲1.38m、枝張りは北側3.59m、西側5.27m、南側5.43m、東側3.05m。健全性を調べるため樹脂滲出調査を行った。結果、マツヤニが全く確認できない状態であった。また枯枝は、釣り針状に変形したフラッキングと呼ばれる状態が多数見受けられ、マツモグリカイガラムシの加害によるものと推測された。当該マツは数年前から徐々に衰弱し始めていたと考えられ、結果的に、マツノマダラカミキリを誘引してしまいマツ材線虫病に感染し、枯死に至った可能性が高いと考えられる。 | ||||
担当樹木医 | 石黒、浅野 |
調査日 | 令和3年2月 |
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調査場所 | 松阪市 松浦武四郎誕生地 | ||||
対象樹木 | サクラ (ヤマザクラ) | ||||
依頼内容 | 敷地内のサクラが衰弱している。隣家との境界にあるため、安全面も懸念される。今後の適切な対処のための診断を依頼したい。 | ||||
診断結果 | このヤマザクラは、枝枯れが多く、先端の伸長、冬芽の数が少ない事から、かなり衰弱しています。10年程前までは綺麗に開花した様ですが、改修工事の数年後から衰弱が目立ってきたとの事でした。以前との違いは、根元への盛土と砕石の敷きならし、それに伴う排水用の溝の形状変化、南側隣地の樹木伐採及び整地が挙げられます。これらの事から、急激な環境変化により根が衰退した事が主な原因と考えます。 | ||||
担当樹木医 | 中村、奥田、大石 |
調査時期 | 令和3年2月5日 | ||||
調査場所 | 松阪市 佐々木信綱記念館 | ||||
対象樹木 | サクラ(ソメイヨシノ) | ||||
依頼内容 | 敷地内のサクラが傾斜しているため、原因や対処法などの診断 | ||||
診断結果 | このサクラは昭和45年に植樹され、建物と道路の間にあります。樹勢は比較的良好ですが、剪定の繰り返しによる枝枯れや腐朽があり、不要な枝も多くあります。根元周囲はコンクリートで覆われていますが、敷地内庭園部分にサクラの根が確認できる為、広く張っていると推測されます。コンクリートの亀裂に関しては、サクラの傾斜によるものというよりは、根の肥大が原因と見受けられます。樹齢が50年を迎え、今後は樹勢の低下などが始まる時期ですので、危険を回避する措置を今から実施する事が望ましいです。 | ||||
担当樹木医 | 中村、大石 |
調査時期 | 令和3年2月10日 | ||||
調査場所 | 四日市市川尻町(熊野神社内) | ||||
対象樹木 | クスノキ | ||||
依頼内容 | 葉が落ち樹勢が衰退している。状態を診て頂きたい。 | ||||
診断結果 | 常緑樹であるクスノキの葉は、すでに1枚も無い状態であった。聞き取りによると、昨年5月頃から急激に落葉が始まったとのことであった。そこで、4地点にて外樹皮を剥皮し、内樹皮や木部の状態を調査したところ、すでに変色しており、枯死していると判断した。周辺の樹木には除草剤を投入したとの事実もあるようで、おそらくこの除草剤が関係していると考えられた。 | ||||
担当樹木医 | 大石、石黒、早野 |
調査時期 | 令和3年2月 | ||||
調査場所 | 伊勢市東豊浜町 天王神社 | ||||
対象樹木 | ムクノキ | ||||
依頼内容 | ムクノキの樹木健康診断 | ||||
診断結果 | ムクノキは樹幹や枝に多くの腐朽が発生してます。特に幹の北側の開口部は、地際部 まであり、樹幹にも枝を除去した痕など、多くの開口部が見られます。また枝の先端部が切断されている箇所が多くあります。特に電線に近い枝は、成育に関係無く、機械的に除去される状況が続いており、樹はダメージを受けていると思われます。樹勢は衰弱気味ですが、すぐに枯損するような状態では無く、まずは適切な剪定を行い、危険枝などを除去します。 | ||||
担当樹木医 | 大石、玉野 |
調査時期 | 令和3年3月 | ||||
調査場所 | 津市・お城西公園 | ||||
対象樹木 | 公園内に生育する樹木70本 | ||||
依頼内容 | 公園外周部では樹木が密集し、被圧されている樹木や外側へ枝を伸ばしている樹木があり、倒木の恐れや枝の折損・落下等心配する声が市民から寄せられている。倒木の危険性等を防止するための対策を指導して欲しい。 | ||||
診断結果 | お城西公園の主に周辺にある樹木、70本に対して毎木調査を行った。枝が道路にはみ出し電線に架かりそうになっているもの、傾斜したものや極端な樹形をしているもの、衰弱しているもの、ヒコバエが成長し園内の見通しの悪くなっているなどの多数の問題点が指摘された。問題の認めらた樹木に対して、ひとつひとつ対応策を指導した。 |
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担当樹木医 | 奥田、石黒 |